メルカリで古着を買う人達の事を理解する【ヒント:イノベーター理論】
こんにちは。すばるです。
皆さんはご自身が販売している古着がどのような方達に求められているか、きちんと理解出来ていますか?
このアイテム、情報発信者の人は『売れる』って言うけど、全然流行ってないよ?雑誌とかでも流行って無い。インスタとか見てても、そんなの着てる若い子いないよ。
自分的にはこれっていまいち。本当にこんな古着が売れるのかいな?
このようにお考えの方もいらっしゃるかと思います。
ですので今回は、
マーケティング的観点から論理的に購入者層を理解、ターゲティングする
という内容の記事を書き進めたいと思います。
イノベーター理論を用いる
イノベーター理論って何?
イノベーター理論?なんじゃそりゃ?
イノベーター理論とは、新しい製品、サービスの市場への普及率を表したマーケティング理論です。スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャーズ教授が『イノベーション普及学』という著書の中で1962年に提唱しました。
イノベーター理論では、普及の過程を5つの層に分類しており、それを基にマーケティング戦略、市場のライフサイクルについて検討することが推奨されています。
引用:イノベーター理論とは?
・・・もっと簡単に!
分かりやすく言うと、購入者って5パターンに分かれるよねという理論。それがイノベーター理論になります。
5パターンに分かれる?うーん。まだしっくり来ないなぁ。
文章だと確かに分かりづらいですよね。では次にこちらの図をご覧ください。
イノベーター理論で分類される5パターン
この図のように商品が市場に普及していく過程には5パターンの消費者属性があります。
おお!図だと確かに分かりやすい。
こちらの各パターンについて説明させて頂きますね。
イノベーター(革新者)
まず、最初期に製品、サービスを採用するのがイノベーター(革新者)という層です。
イノベーターは情報感度が高く、新しいものを積極的に導入する好奇心を持った層です。
「新しい」ということに価値を感じて、市場にまだ普及していない、コストが高い製品やサービスであっても、そのユーザーの価値観に合致したモノであれば支えてくれます。
割合にして市場全体の約2.5%がこのイノベーター(革新者)であると言われています。
2.5%!少ない!
古着転売に置き換えると、イノベーターってどういう人の事を指すんだろう?
・おしゃれだから買う
・可愛いから買う
という視点ではなく、『自らおしゃれ・可愛い等の概念を作っていく人』をイノベーターとして捉えています。
具体的に言うと?
例えば、
・バーバリーのトレンチコートを裏返して着る
・ランドセルをファッションに取り入れる
こういった『おしゃれ₌』の根幹を作り出していく人達を、僕はイノベーターと定めています。
アーリーアダプター(初期採用者)
イノベーターほど急進的ではありませんが、これから普及するかもしれない製品やサービスにいち早く目をつけて、購入するユーザー層のことをアーリーアダプター(初期採用者)と呼びます。割合にして市場全体の約13.5%がアーリーアダプターだと言われています。
アーリーアダプターは世間や業界のトレンドに敏感で、常にアンテナを高く張って情報を判断し、これから流行りそうなものを採用するので、世間や業界のオピニオンリーダーやインフルエンサーになりやすい層です。
アーリーアダプターはこの後の層に対する影響力も大きく、5つの層の中でもアーリーアダプターの攻略は特に重要だと言われています。
アーリーアダプターにはインフルエンサーが多いのかな?
はい、その通りです。古着に置き換えると、
・自身が“可愛い”“おしゃれ”と感じた物を購入し、コーディネートに取り入れる。
こうした方達はアーリーアダプターと言えます。
なるほど。購入を決定する上で、自身の感性を重視している人達という事だね。
その通りです。Youtubeなどでご活躍されているこちらの方々はアーリーアダプターと言えます。動画内で古着を手に取った時『可愛い』と発言する事が多いです。その古着が世間一般で流行している物か、という視点よりも、自身の感性を優先しているからです。
“おしゃれ”“可愛い”を理解する為に、こちらの方々の動画視聴を推奨いたします。
『古着購入層』としてのアーリーアダプター
アーリーマジョリティー(前期追随者)
情報感度は比較的高いものの、新しい製品やサービスの採用に慎重なのが、アーリーマジョリティー(前期追随者)という層で、市場全体の34%程度を占めていると言われています。
アーリーマジョリティーはアーリーアダプターの意見に大きく影響を受けるので、アーリーマジョリティーを開拓するためにはアーリーアダプターをきちんと攻略することと、製品やサービスを導入する合理性をきちんと説明できなければなりません。
アーリーアダプター₌インフルエンサーの意見に影響されやすい層という事だね。
そうです。例えば、上記の矢部ユウナ氏,kinoko氏などの購入したアイテムやコーディネートを見て、
『ユウナさんやkinokoさんが着ているアイテム可愛い!二人が着てるアイテムが欲しい!』
『インフルエンサーの人が着てるって事はおしゃれという事なんだな。安心安心』
『NIKEっておしゃれなブランドなんだな。よしよし。NIKEのアイテム買おうかな!』
という視点で購入する層という事になります。
なるほど。インフルエンサーやブランドにより、価値が保証されて初めて購入決定する層って事だね。
はい、その通りです。
レイトマジョリティ(後期追随者)
新しい製品やサービスについては消極的で、なかなか導入しないのがレイトマジョリティ(後期追随者)です。アーリーマジョリティーと同様に市場の34%程度を占めていると言われています。
この層は、多くのユーザーがこの商品やサービスを採用している、導入側が多数派だと確証を得てから採用するユーザー層です。この層を攻略するためには、まず普及率を高めなければなりません。
なるほど。『完全に流行ってから購入する層』という事だね。
そうですね。古着に置き換えると、
『最近街で○○を着ているおしゃれな人多いなー流行ってるのかなー。よし!僕も買おう!』
『最近○○が流行っているってZIPでやってた。そんなにおしゃれなら買おうかな』
このように、大多数の人間が着るようになって初めて購入する。そういった方達をレイトマジョリティとしています。
ラガード(遅滞者)
最後に紹介するのがラガードという層で、市場全体の約16%を占めると言われています。
ラガードは市場の中でも最も保守的な層で、その製品やサービスがただ普及するだけではなく、伝統的、文化的なレベルまでその商品を採用することが一般的にならないと採用しない層です。
ラガードを攻略するためには、すでにその製品、サービスが世間の定番になっていることを訴求し、その次のトレンドとなりそうな新商品よりも安心できることを訴求する必要があります。
なるほどなるほど。そのアイテムが定番になってから買う層という事だね。
その通りです。
・ウルトラライトダウンは普及して定番化して3年後に買った。
・NIKEっていうブランドはみんな着ててなんか良いらしい。安定したブランドらしい。
こういう意識で服飾品を購入する層ですね。
散々流行って誰も着なくなったPikoの服をスーパーで購入してくる母親みたいだね。
確かにそうですね。90年代のうちの母親ですね。
古着転売から見た各属性
イノベーター(革新者)
“売れそうな古着を仕入れる”という古着転売の性質上、イノベーターは『対象外』になります。
ですので、イノベーターについては意識する必要はありません。
アーリーアダプター(初期採用者)
アーリーアダプターの方達は簡単に言うと『自身の感性』を大切にします。その為、『自身が欲しいアイテムが必ずしもブランドである必要は無い』と考えています。購入決定まで、以下のようなプロセスを経ます。
- 自身が“可愛い”“欲しい”と思う
- 自身の“可愛い”“欲しい”という気持ちを満たす程の価格かを考える
- 買う
要は、
自分が欲しい物が自分の納得のいく価格なら買う
という事です。
メルカリでノーブランドアイテムが高値で売れる理由ってもしかしてこれ・・・?
はい、その通りです。ノーブランド品を高値で売りたいのであれば、アーリーアダプター向けを意識した商品説明文を書く事が大切になります。是非意識してみて下さいね。
アーリーマジョリティー(前期追随者)
アーリーマジョリティーの方達は情報感度が比較的高く『インフルエンサーが着ていたもの』『最近おしゃれな人が取り入れてるアイテム』を好みます。
古着転売で考えると、少し難しい層になります。流行りかけているアイテムを、事前に大量に仕入れておく必要があるからです。
アカウント運営者自身の情報感度も高くなくてはいけません。上記のようなアーリーアダプターを常にチェックし、
流行りかけている古着
を常に模索しつづけなければいけないからです。ですので、初心者のうちは特別意識しなくて良い層となります。
『フィッシングベストがおしゃれな人達の間で流行りかけているらしい』という情報を得て、リサイクルショップでフィッシングベストを大量に集める事が出来たアカウントもあります。
普段からInstagramなどのSNSを見る事がお好きな方は、こうした古着に関しての情報に対しての感度を高くしておくと、先行者利益を得られる可能性が上がります。
レイトマジョリティ(後期追随者)
レイトマジョリティの方達は『完全に流行している物』『他者が価値を保証している物』を好みます。古着転売で考えると、
- 紫色のアイテム→古着好きの中で紫は人気色
- アースカラー→人気色
- 90sNIKE良色アイテム→NIKEというブランド価値,90sという希少性・人気
- etc
人気のアイテムが欲しい層って事なのかな?
その通りです。相場がしっかりとしたアイテムを好みますので、相場がしっかりとしたアイテムを扱う際には、『人気のアイテム』『皆が欲しがっている』という事が伝わるような商品説明文を書くようにしてみて下さいね。
ラガード(遅滞者)
ラガードの方達は『定番のアイテム』『誰でも知っているブランド』等を好みます。古着転売で考えると、
- NIKEは誰もが知ってる。だから安心して買える。
のように、誰もが知っているブランド₌安心して買える物という認識を持たれている方が多いです。
例えば、ベールを剥いていると【NIKEのおしゃれなアイテム】もあれば【NIKEだけどおしゃれでは無いアイテム】というものが出てきます。
この【NIKEだけどおしゃれではないアイテム】も、実はちゃんと売れていくんです。この【NIKEだけどおしゃれではないアイテム】を購入してくれる方達こそ、ラガードであると言えます。
おしゃれかおしゃれじゃないかに判断基準があるんじゃなくて、『みんなが着ているブランド』という部分に価値を感じるという事だね。
そうですね。購入してくれるアカウントを見ていると、主婦層の方が多いです。(出品物や自己紹介から推察)
恐らく、旦那さんやお子さんの為に購入してくださるのだと思います。
なるほど!
「ほら、NIKEの服買っといてあげたわよ」
みたいなやり取りがあるのかもしれないね。
そうですね。ですので、ラガードの方達に向けてアイテムをアピールしたい時は『誰もが知っている』『定番中の定番』という事が伝わるような商品説明文を心がけて下さいね。
『売りたいアイテム』に対応した層へ向けた商品説明文を書こう
古着転売では【売れる!】【売れない!】と判断を求められる場面が多々訪れます。
勿論、根底にあるのは売れる、売れないなのですが、『○○したら売れる』という視点も持つようにして頂きたいと思います。
その一つが購入者を理解するという事なのです。
自身が扱いたい商材はどのような人に求められているか?その人達はどのような言葉に心を動かされるか?
これを意識して商品説明文を書く事で、しっかりと利益を得ていく事が可能となっています。
- イノベーター(革新者)【クリエイター】
- アーリーアダプター(初期採用者)【インフルエンサー】
- アーリーマジョリティー(前期追随者)【おしゃれな人】
- レイトマジョリティ(後期追随者)【おしゃれになりたい人】
- ラガード(遅滞者)【安定した物を好む人】
この位の簡単な意識で大丈夫です。
是非、御自身の商材に合った商品説明文を書き、消費者の方達の心を射止めてみて下さいね。
全くの古着転売初心者の方でも利益を得る事ができる情報。
そんな情報達をまとめました。古着転売を始めたばかりの自分に読んでもらうような気持ちで丁寧に作成したコンテンツです。これから古着転売を始める人に是非とも読んで頂きたい大切な情報です。